完了って何?
日本語で完了と言えば、「終わってしまったこと」を意味します。が、英語の完了時制というのは、日本語の「完了」とは意味が違います。ですから、英語では「完了していないことでも完了時制で言うときがある」ということを覚えておいてください。
完了形ってどんなの?
完了形は、have(has) + 動詞の過去分詞
という形で表わします。ただし、already(すでに)、just(ちょうど)などの副詞は、have と動詞の過去分詞の間に置きます。
例:He has already gone.(彼はすでに行ってしまった)
I have just
finished my homework.(ちょうど宿題を終えたところです)
どんなときに完了形を使う?
完了形は、過去に起こった出来事が、現在の状況と関連しているときに使います。
たとえば、
I finished breakfast. Then I went to school.(私は朝食を終えた。そして学校へ行った)
これらは、朝食を終え、学校へ行ったという過去の事実を言っているだけです。
これに対し、
I have finished
breakfast. Now I have to go to school.(朝食を終えた。さあ学校へ行かなきゃ)
これは、朝食を終えたことが、学校へ行かなければならないという現在の状況に関連しています。言い換えれば、「朝食を終えなければ学校へは行けない」ということも意味しているのです。
もう一つ例を見てみましょう。
He went to America.(彼はアメリカへ行った)
これは単なる事実を言っているだけです。
しかし、
He has gone to America.(彼はアメリカへ行った)
と言えば、彼がアメリカへ行ったことが、「だから今はいないんだよ」とか、「だから私は寂しい」といったような、現在への影響が含まれているのです。逆に言えば、そういう気持ちを表わしたいときに、完了形を使えばよいということです。
さらにもうひとつ、
He has been to America.(彼はアメリカへ行ったことがある)
については、アメリカへ行ったという経験が何らかの形で現在に影響を与えるから、この文は完了形で表わされるということです。
注意!
過去形 =「~した」、完了形 =「~してしまった」などと、"○○の一つ覚え"をしないこと。
もひとつ注意!
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完了形を使うと何が変わる?
下の例を見てください。完了形を使うことによって、実際には言わなくても( )内の意味まで「裏の意味」を表わしてしまうことができるのです。
I have finished
homework. → 宿題を終えた。(やっと終わった)(あー疲れた)
Have you finished homework?
→
宿題は終わったの?(いつまでかかってるの)(遊んでちゃ駄目よ)(終わってないならさっさとやりなさい)
I have spent all my
money. →
お金を全部使っちゃった。(だから今は金欠)(たくさんあったのに)(もう貸してあげられないよ)
完了形と共によく使われることば
- ever(経験を表わす場合によく使われる)
I have ever climbed Mt. Fuji.(富士山に登ったことがある)
Have you ever been to Hokkaido?(北海道へ行ったことがありますか)
- ~times(経験の回数を表わす場合に使われる)
I have climbed Mt. Fuji three times.(富士山に3回登ったことがある)
How many times have you been to Hokkaido?(北海道へ何回行ったことがありますか)
- already(完了を表わす場合によく使われる)
I have already read the magazine.(その雑誌はもう読んじゃった)
Have you already tried that pizza?(あのピザ、もう食べてみた?)
- since(継続状態の始点を表わす)
I have known him since we were students.(学生時代からずっと彼を知っている)
I have never kissed since I was born.(生まれてからまだ一度もキスしたことがない)
- for(継続の期間・時間を表わす)
I have studied English for five years.(私は5年間英語を勉強した)
I have talked with him for two hours.(彼と2時間も話しちゃった)