関係代名詞の継続(非制限)用法

次の文を見て下さい。

1. He has two daughters who are teachers.(彼には、教師をしている娘が二人いる)

この文では、「教師をしている娘」が二人いることはわかりますが、「教師ではない娘」がいる可能性もあります。

これに対し、次の文はどうでしょう。

2. He has two daughters, who are teachers.

この文は、前の文と比べると、単に","(コンマ)があるというだけの違いですが、意味の上では大きな違いがあります。つまり、2の文では、その前半部で「彼は娘が二人いる」と言い切っているので、他には娘がいないということがわかります。

このように、文を","で切って、さらに関係代名詞で説明を加えるような使い方を、関係代名詞の継続用法といいます。このような文の意味を考えるときは、必ず前半と後半に分けて考えましょう。(ちなみに、","のない普通の関係代名詞の使い方は、限定用法といいます)
ちなみに、2の文の意味は、
(彼には娘が二人いて、その娘たちは教師をしている)となります。

以下の例文をよく読んで、パターンをつかんで下さい。

主格(who, which)

限定用法 He has a son who is a doctor.
彼は医者をしている息子がいる。(他にもいるかもしれない)
継続用法 He has a son, who is a doctor.
彼には息子が一人いて、その息子は医者をしている。(息子は一人しかいない)

 

限定用法 Here is a house which was built in 1900.
ここには1900年に建てられた家がある。(他の家もある)
継続用法 Here is a house, which was built in 1900.
ここに家が一軒ある。それは1900年に建てられた。(家は一軒しかない)

 

所有格(whose)

限定用法 I have a dog whose hair is long.
私は毛の長い犬を飼っている。(他にも飼っているかもしれない)
継続用法 I have a dog, whose hair is long.
私は犬を飼っていて、その犬の毛は長い。(犬は一匹しか飼っていない)

 

目的格(whom, which)

限定用法 I like the girl whom he talked with.
僕は彼と話していた女の子が好きだ。(女の子は他にもいる)
継続用法 I like the girl, whom he talked with.
僕はその女の子が好きなんだが、彼はその子と話していた。(女の子は一人しかいない)

 

さらに継続用法は、下の文のように文の途中に挟まれることもあります。

The man, who is a teacher, stole the money of the school.(その男、彼は教師なのだが、学校の金を盗んだのだ)