主格(who, which)
関係代名詞は、上に書いたように、名詞を修飾する働きをします。つまり、あるもの(人)がどういうもの(人)かを説明し、たくさんあるもの(人)の中から特定のもの(人)を限定するために使うのです。

I know the man.(私はその男を知っています)
これは単に「男の人」を知っているという文です。
次の文は、その男が、「どんな男の人」かを説明するための文です。

He is wearing a hat.(彼は帽子をかぶっている)

で、この2文を1文で言うと、次のようになるわけです。

I know the man
who is wearing a hat.(私はその帽子をかぶっている男を知っている)
このような関係代名詞の文を読むときは、関係代名詞の前で一度区切って、
「私はその男を知っている」「その男は帽子をかぶっている」というように解釈した方がわかりやすくなります。これが関係代名詞の入った文を読むコツです。

逆に、関係代名詞を使った文を書く場合は、その文の意味を上のように2つに分けてみることです。
たとえば、
「私はベトナム出身の女性に話しかけた」という文を考える場合、

I spoke to the woman.
私はその女性に話しかけた
The woman came from Vietnam.
その女性は
ベトナム出身だった

というように2つの文に分けて考えてみます。
これをつなげて、下のような文を作ります。


I spoke to the woman who came from Vietnam.
私はベトナム出身の女性に話しかけた

 


関係代名詞が主語そのものを修飾すると、次のような長い主語を持った文が出来上がります。このような文は読むときも書くときも混乱しやすいので、特に気をつけて下さい。

The man died last week.
その男は先週死にました。
The man went to the war.
その男は
戦争へ行った。


The man who went to the war died last week.
戦争に行った男は、先週死にました。

 


説明されるもの(先行詞)が「物(人間以外)」ならば、関係代名詞はwhichが使われるということは、もう知っていますね。

I have  a guitar.
私はギターを持っている
The guitar sounds very nice.
そのギターは
いい音がする


I have  a guitar which sounds very nice.
私はいい音がするギターを持っている


所有格(whose)

whoseは、次のような場合に使います。

I know the man.(私はその男を知っている)

His son is a doctor.(彼の息子は医者です)

この2番目の文の主語に「だれだれの~」という所有格が使われているので、関係代名詞にはwhoseが使われます。

I know the man
whose son is a doctor.(私は息子が医者をしている人を知っている)
 

That man is an American.
あの人はアメリカ人です
The man's eyes are blue.
その人の
目は青い


That man whose eyes are blue is an American .
あの目の青い人はアメリカ人です

 

whoseは、「人」だけでなく、「もの」の場合にも同じように使われます。

Look at the house.
その家を見なさい
The house's roof is blue.
その家の
屋根は青い


Look at the house whose roof is blue.
青い屋根の家を見なさい

 


目的格(whom, which)

whomは、次のような場合に使います。

I know the man.(私はその男を知っている)

次の文は、その男が、「どんな男の人」かを説明するための文です。

You met him yesterday.(君は昨日彼に会った)

この2番目の文では、その「男」は文の目的語になっているので、関係代名詞には目的格whomが使われます。

I know the man
whom you met yesterday.(私は君が昨日会った人を知っている)
この文の後半部分、目的語はwhomに変わって前に出て行きますので、metの後のhimはもう必要ないということに注意して下さい。

 

He killed the woman.
彼はその女性を殺した
I loved the woman very much.
私はその女性をとても愛していた


He killed the woman whom I loved very much.
彼は私の最愛の女性を殺した

 

The man was a criminal.
その男は犯罪者だった。
She loved the man.
彼女はその男を愛していた


The man whom she loved was a criminal.
彼女が愛した男は犯罪者だった

 

説明されるもの(先行詞)が「物(人間以外)」ならば、関係代名詞はwhichが使われるということは、主格の場合と同じです。

He broke the guitar.
彼はそのギターを壊した
I bought the guitar yesterday.
私は昨日そのギターを買った


He broke the guitar which I bought yesterday.
彼は私が昨日買ったギターを壊した