canの基本的な意味は「可能である」「可能性がある」ということです。
- I can swim.(泳げます)
Can you speak French?(フランス語を話せますか)
- また、「~できない」という意味が転じて、「~してはいけない」という意味になることがあります。
You can not smoke here.(ここでは喫煙できません →
喫煙してはいけません)
- さらに、「可能性がない」とという意味が転じて、「~であるはずがない」という意味になることもあります。ただしこれは否定文に限ります。
He can not be older than 18.(彼が18歳以上であるはずはない)
助動詞には、上のように複数の意味があるので、日本語訳をしたりするときにはその文脈に応じて適切な日本語を考えることが大切です。
また逆に、英文を作る場合にも、わざわざ難しい表現を使わなくても、簡単な助動詞だけで済んでしまうことがよくあるので、使い方をよく練習しましょう。
canと同じ意味を表すのに、be able toもよく使われます。特に、過去や未来の話をするときには、どうしても必要になります。
- He is able to swim.(彼は泳げます)
He was able to swim when he was young.(若い頃は泳げた)
He will be able to swim next year.(来年は泳げるだろう)
~できる |
~できない |
~の可能性がある (~かもしれない) |
~の可能性がない
(~はずがない) |
can |
can not |
can |
can not |
be able to |
be not able to |
|
|
mayの意味は中学校で習った「~してもよい」という許可の意味のほかに、「~かもしれない」という重要な意味があります。
- May I sit down here?(ここに座ってもよろしいですか)
「~してもよい」という許可の意味で使うのは、このような "May I ~?" という決まり文句のときだけだといってもよいでしょう。
- It may rain tomorrow.(明日は雨かもしれない)
He may come here soon.(彼がもうすぐ来るかもしれない)
これらの may の意味を「~してもよい」などと考えると、文章の意味がめちゃくちゃになりますから、気をつけてくださいね。
- may notという否定文では、「~してはいけない」という禁止の意味になりますから気をつけてください。
You may not watch TV after 8 o'clock.(8時以降はテレビを見てはいけません)
mustの意味は中学校で習った「~しなければならない」という必要・義務の意味と、もうひとつ「~にちがいない」という重要な意味があります。どちらの意味になるか、文をよく読んで、場面を想像して判断することが大切です。
- You must come by 8 o'clock.(8時までに来なくてはいけません)
これは中学校で習ったのと同じ。
- You look pale. You must be sick.(顔色が悪いよ。病気に違いないよ)
The woman must know something.(その女が何か知っているに違いない)
これらの must の意味を「~しなければならない」などと考えると、文章の意味がめちゃくちゃになりますから、気をつけてください。
mustとほぼ同じ意味(~しなければならない)を表すのに、have toがよく使われます。厳密には、微妙に意味が違うのですが、過去や未来の話をするときには、同じように考えた方が便利でしょう。
- I had to study English yesterday.(昨日は英語を勉強しなければならなかった)
I will have to study all night for tomorrow's test.(明日のテストのために今夜は徹夜で勉強しなければならない)
もうひとつ、have toの重要な使い方として、これの否定形のdon't have to(~しなくてもよい)があります。
must(~しなければならない)をそのまま否定にしてmust notと書くと、「~してはいけない」という意味になってしまうので気をつけてください。
~しなければならない |
~してはいけない |
~しなくてもよい |
~してもよい |
must |
must not |
|
|
have to |
|
don't have to |
|
|
may not |
|
may |
参考:2つの「~してはいけない」の違い。
may not と must not
は、どちらも日本語では「~してはいけない」ですが、この2つにはちゃんと違いがあります。
may は、「許可」を表し、 must
は、「義務」を表すということを思い出してください。そうすれば、may not は「許可しない」ということを表し、 must not
は「~しない義務」を表すことがわかると思います。
つまり、may not
は誰かが誰かに対してその行動を「許さない」ということであり、must not
はその人の義務として「~してはいけない」ということです。
たとえば、「お菓子を食べてはいけない」というセリフを英語で言うとします。これを、お母さんが小さな子供に対して言うときには「ご飯の前だから食べちゃいけませんよぉ~」という感じですから、may not を使うでしょう。
これに対して、「学生は授業中にお菓子を食べてはいけない」というときには、許可をするかしないかという次元の問題ではなく、常識として、学生は授業中にお菓子を食べないようにする義務(?)がありますから、must not を使うべきでしょう。
shouldは、本来はshallの過去形ですが、そういう形で覚えるよりも、shouldはそれだけで「~すべきである。~したほうがいい」という意味、つまり、人に勧めたり、アドバイスするための助動詞だと覚えた方がよいでしょう。
- You should go home
soon.(すぐ家に帰ったほうがいいよ)
- We should stay here till he comes.(彼が来るまでここに居るべきだ)
- また、should not
のように、否定の形であれば、「~すべきではない」という意味になります。
You
should not
eat so
much potato chips.(そんなにポテチばっか食べないほうがいいよ)