名詞的用法(スルコト不定詞)

to が、「~すること」という意味になる不定詞です。ただし、日本語訳が常に「~すること」になるとは限らないので注意してください。

  • Her dream is to be a doctor.(彼女の夢は医者になることだ)
  • I want to see her right now.(今すぐ彼女に会いたい)
    この文を「彼女に会うことを欲する」などと訳すととんでもない日本語になりますが、実際の意味はそういうことです。
  • 不定詞は、次のような仮主語(It)を使った文によく使われます。
    それは~である」と言っておいてから、実際に「それ」の内容を不定詞で表します。
    全体の意味としては、「
    ~することは~である」となります。
    • It is wrong to tell a lie.(嘘をつくのはいけないことだ)
    • It is easy to answer the question.(その問いに答えるのは簡単だ)

形容詞的用法(スルタメノ不定詞)

to が、「~するための、~すべき」という意味で、名詞を修飾する働きをする不定詞です。名詞的用法の場合と同じく、日本語訳が常に一定ではないので注意してください。

  • I have a lot of work to do.(私はやるべき仕事がたくさんある)
  • There are many places to see in Kyoto.(京都には見るべき場所がたくさんある)
  • Give me something to drink.(何か飲み物をください)

これらの例でわかるとおり、不定詞が名詞を修飾する場合には、名詞不定詞という順序で、後ろの不定詞が前の名詞を修飾するということに注意してください。


副詞的用法(スルタメニ不定詞)

to が、動詞や形容詞、あるいは文全体を修飾し、副詞と同じような働きをする不定詞です。この用法は、実にさまざまな意味を持ち、当然日本語訳も一通りではないので、臨機応変に解釈する必要があります。できるだけ多くの例文に当たって、作文・読解能力を磨いてください。意味として一番多い(と思われる)のは「~するために」ですが、もちろんそれだけではありません。

  • She went to the airport to see him.(彼女は彼に会うために空港へ行った。)
  • They practiced hard to win the game.(彼らはその試合に勝つために一生懸命練習した)

    次の例は、「~するために」ではありません。ここでは、to know が、「彼女がなぜhappyであるか」ということを説明する、つまり形容詞を修飾する副詞としての働きをしています。

  • She was happy to know he was alive(彼女は彼が生きていることを知って喜んだ)